福富ダム 横継目から漏水?

5月19日の水位は EL330.2m

サーチャージ水位は EL330.5m

サーチャージ水位まであと0.3m

あと30cm





気になること。。


それは、非常用洪水吐(自然越流型)からの漏水。


福富ダムの非常用洪水吐は9門あります。
その越流頂部(サーチャージ水位に相当するレベル)の数十センチ下。
横継目上端辺りですね。




継目とは、コンクリートに設けられた「切れ目」のことを言います。
「横継目」とは、左岸〜右岸間を適当な間隔で区切った「切れ目」
つまり、上流〜下流方向の仕切りのことを指します。


継目を設ける理由は、
コンクリートのひび割れを防止するためだそうです。


コンクリートは熱変化によって膨張・収縮します。
(脱線しますが、川上ダム・島地川ダム見学時に
 温度測定システムの一部分を見せて貰いました。
 端子函と測定用端子しか見れませんでしたが…w)


継目を設けない場合、ひび割れが生じるそうです。
そして、ひび割れ個所から漏水してしまう…。
ひび割れ個所は想定できませんから、対策も後手後手にまわる。。


そういった不具合を解消するため、
あらかじめ継目を設けるのです。
ひび割れを起こすかわりに、継目が広がるのです。
継目が広がることは想定済みですから、
漏水対策も事前に行うことが可能になります。


継目を設けるのには、
そのような利点があるのです。




次に、横継目に行われる漏水対策についてです。
上流側(湖側)からの漏水を止水板と呼ばれる板でブロックします。
この板は、幅1m弱(正確な数値は秘密でw)、長さ数十m程度。
岩盤辺りから上へ上へとコンクリート打設にあわせて張られます。
福富ダムの場合、主止水板・副止水板の2枚が張られています。


2枚の止水板によってもブロックしきれない漏水を
継目排水孔で集水し,外へ排水します。


また、下流側(湖の反対側)には止水板が1枚設けられています。
これは、雨水等からの侵水を防止するためでしょうか。


ダムの構造についてはコレで終わりです。


はじめの話に戻します。


今回の試験湛水における漏水は、
横継目上端付近から起きていると書きました。


想像するに、止水板・排水孔の終端部とか
越流部との接合部辺りから漏水しているのだろうと思います。


コレ、何らかの対策工事を行うのでしょうかね?
wktkしながら見守りたいと思います。




#福富ダムの中の人ではありませんw